きゅうりは栄養を破壊する!?ソレってホント?
きゅうりが栄養を破壊するだって(゚д゚)!?
そんな恐ろしい食べ物だったのか…
こんなこと聞くと、きゅうりは食べない方がいいのかな?なんて思ってしまいますよね。
私も、何かのテレビ番組で、サラッと聞いただけだったので、それから、サラダにきゅうりが出る度、不安になってしまいました(苦笑)
でも、悩んでいるだけじゃ、仕方ないので、このウワサの真相を確かめてみることに!
そしたら、予想していたのとは、違った答えが。
果たして、その答えとは…
ということで、今回は、きゅうりが栄養を破壊すると言われるようになった理由について、お話していきます。
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本当に栄養が破壊されるの?
そもそも、何が破壊されるのか?というと、ビタミンCです。
きゅうりに含まれる、アスコルビナーゼという酵素が、ビタミンCを破壊してしまうと言われているんですね。
しかし、厳密に言うと、コレは少し違います。
本当は、アスコルビナーゼは、ビタミンCを酸化させるものなんです!
そもそも、ビタミンCには、
- 還元型(通常のビタミンC)
- 酸化型
の2種類あります。
昔は、この酸化型ビタミンCは、体内で還元型と同じように作用しない、と考えられていたので、酸化型に変化した分だけ、ビタミンC減った、と解釈していたんです。
この説が、そのまま浸透してしまい、今でも、ビタミンCが破壊される、と思っている人が、けっこう多いんですね。
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酸化してもはたらきは変わらない?
しかし、実際には、1970年代に、女子栄養大学で行った実験によって、この結論は覆されています。
この実験は、
- Aグループには還元型、Bグループには酸化型のビタミンCを与える
- 血中や尿中のビタミンC量を、時間ごとに測定する
というものでした。
結果は、どちらのグループでも、ほとんどが還元型ビタミンCになっていた、という結果に。
ですが、
「なんで酸化型が無くなってるの!?
それから、還元型はどこからやってきたの?」
と思いますよね。
どういうことかと言うと、
酸化型ビタミンCは、体内では還元型ビタミンCに戻る
という性質があるからです。
イメージはこんな感じ↓
つまり、食べてしまえば、どっちも通常のビタミンCになる、ということです。
これにより、還元型でも、酸化型でも、同じように作用する、という結論になったんですね。
現在は、1982年以降の日本食品成分表でも、ビタミンC量については、還元型と酸化型の総量を表示するようになっています。
酸化させるとビタミンC量は少し減る
酸化型で摂取しても、ビタミンC量は、さほど変わらないと思ってもらっていいんですが、多少減るのは事実です。
なぜかというと、一部の酸化型ビタミンCは、加水分解され、ジヒドロケトン酸という物質になり、体外に排出されてしまうからです。
ジヒドロケトン酸になってしまうと、ビタミンCには戻れないので、その分だけ減っちゃうよ、ってことです。
まあ、実際には、そこまで気にしないでいい量なんですが、それでも、栄養価が下がってしまうのを気にする方もいますよね?
確かに、あまり良い感じはしないですし(^_^;)
そこで、最後に、ビタミンC量を減らさないための調理法を話して、締めましょうか。
ビタミンCを減らさない調理法
ビタミンCを減らさせないためには、アスコルビナーゼによって酸化されるのを防げばいいワケです。
つまり、酵素のはたらきを無くしちゃえばいいんです!
そのためには、
- 酢を使う
- 加熱する
- 発酵させる(漬物)
- 塩で揉む
などの一手間を加えましょう。
こうすることで、酵素のはたらきが弱まり、還元型ビタミンCのまま、摂取することができますよ(^^)
まとめ
いかかでしたでしょうか?
まとめると、
- きゅうりはビタミンCを破壊するのではなく、酸化させる
- 酸化しても、作用は同じ
- 酸化させたくないなら、酢・熱・発酵・塩などで対策
となります。
栄養が破壊される、なんて聞いたから、けっこう怖かったのですが、実際は、そんな気にしなくてもよいものだったんですね~(´∇`)
とても安心できました。
これで、安心して、きゅうりが食べられそうです。
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